第三者による当社買収提案に係る検討結果のお知らせ

当社は、令和元年(2019年)8月16日に「サッポロ合同会社による当社株券に対する公開買付けに関する意見表明(賛同)のお知らせ」において公表いたしましたとおり、当社の普通株式(以下「当社株式」といいます。)に対するサッポロ合同会社による公開買付け(以下「Fortress公開買付け」といいます。)に賛同し、かつ、当社株式を保有する株主の皆様に対してFortress公開買付けに応募することを推奨する旨の意見を表明しておりましたが、今般、グローバルに認知されている世界最大手の投資ファンドである第三者(以下「買収提案者」といいます。)より、令和元年(2019年)9月17日付で、当社に対する新たな買収の提案に関する提案書(以下「9月17日提案書」といいます。)の提出を受け、同日、当社より合意書を提出し、買収提案者との間で協議及び交渉を行い、令和元年(2019年)9月20日には、当社の提案した合意書の買収提案者による修正案の提示を受け、同日当社より更なる修正案を提出し、令和元年(2019年)9月25日付で、当社に対する提案書(以下「9月25日提案書」といい、9月17日提案書と総称して、以下「本提案書」といいます。また、本提案書による買収提案者による提案を「本買収提案」といいます。)の提出を受けました。

このような状況を受け、令和元年(2019年)9月27日に当社が別途公表した「当社への買収提案に対する対応の基本方針について 」においてお知らせいたしましたとおり、当社は、当社の買収を提案する者による当社の買収を通じて実現したい価値を改めて明確にし、当社の株主共同の利益の確保及び企業価値の維持・向上に資する買収提案を受けることができるようにするとともに、当社に対する買収の実施又は提案がなされた場合において、当該買収提案に対して恣意性を排除した公正な判断を行い、もって当社の株主共同の利益の確保及び企業価値の維持・向上を実現することを目的として、令和元年(2019年)9月27日開催の取締役会において、当社 に対する 買収 の実施又は 提案 がなされた場合における当社の 基本方針(以下「本基本方針」といいます。)について決議いたしました。本基本方針は、 当社の株主共同の利益及び当社の企業価値を当社における「広義の企業価値」と位置付けており、株主共同の利益については、買収提案における当社株式の取得の対価を最も重要な要素であるとし、当社の企業価値については、その源泉であり、かつ、重要なステークホルダーである当社の従業員の雇用が確保された上で、従業員にとって働きがいのある企業であり続けることが極めて重要であるとして買収提案に対する対応を慎重に検討することを内容とするものです。

そのうえで、当社は、令和元年(2019年)9月27日開催の取締役会において、本提案書について、本基本方針に沿って慎重に評価・検討した結果、本提案書に基づく本買収提案は、本基本方針に沿うものではないため、応諾しないことを決議いたしましたのでお知らせいたします。
また、当社は、令和元年(2019年)9月27日開催の当社取締役会において、Fortress公開買付けに賛同し、かつ、当社株式を保有する株主の皆様に対してFortress公開買付けに応募することを推奨する旨の意見を撤回し、Fortress公開買付け及びFortress公開買付けに応募するか否かについて意見を留保することを決議いたしました。詳細については当社が令和元年(2019年)9月27日に公表した「サッポロ合同会社による当社株券に対する公開買付けに関する意見表明(留保)のお知らせ」をご参照ください。


1.買収提案者による本買収提案の経緯・概要

令和元年(2019 年)7月 1 0 日 、株式会社エイチ・アイ・エス(以下「 HIS 」といいます。) が 、当社に対して何ら事前の通知・連絡もなく、当社の賛同を得ないまま、一方的に、当社株式に対する公開買付け(以下「 HIS 公開買付け」といいます。)を開始 する旨を公表し、同月 11 日から HIS 公開買付けが開始 したため、当社は、複数の外部専門家を起用し、その助言・協力を受けながら、 HIS 公開買付け及び HIS に関する 情報 を収集し、 並びに HIS 公開買付けに関する 評価・検討を進める とともに 、当社の企業価値の向上と、当社の株主の皆様に適正な価格で当社株式の売却機会を提供すること、及び他の潜在的な買収者がかかる観点からより良い条件の買収提案を行う機会を確保すること(以下「マーケット・チェック」といいます。)を目的とし、当社自ら又は当社のフィナンシャル・アドバイザーを通じて潜在的な買収者の提案を求めるなどして、マーケット・チェックを実施し、令和元年( 2019 年)7月中旬以降、 買収提案者を含む 候補者 16 社に 対して、 HIS 公開買付けよりも良い条件で当社株式を対象とした買収提案を行う可能性について、確認 をしました。
当社は、令和元年(2019 年)8月6日開催の当社取締役会において、 HIS 公開買付けに反対の意見を表明する旨の決議を行う一方で、マーケット・チェックの結果、 Fortress Investment Group LLC以下「 FIG 」といいます。 とそのグループ( FIG とあわせて、以下「 Fortress 」といいます。 から Fortress 公開買付けの提案を受け 、 令和元年(2019年)8月16日に、当社取締役会において、Fortress公開買付けに賛同し、かつ、当社株式を保有する株主の皆様に対してFortres公開買付けに応募することを推奨する旨の意見を表明することを決議いたしました。Fortressは、令和元年2019 年)8月 19 日から Fortress 公開買付けを開始いたしましが、 Fortress 公開買付けの開始後における当社株主の皆様による Fortress 公開買付けへの応募状況、今後の応募の見通し及びFortress 公開買付けの目的を円滑に達成する必要性等を踏まえ、 Fortress 及び当社は、 Fortress 公開買 付けにおける 当社株式に係る買付け等の 価格の妥当性 等 について、 Fortress 公開買付けの開始後も引き続き協議及び交渉を実施して参りました。
当社は、 上記マーケット・チェックの候補者の1社でもある 買収提案者より、 令和元年( 2019 年)8月 16 日に、 公開買付価格等の 具体的な 条件の提示のない、法的拘束力のない意向表明書の提出を受けておりましたが、 当社としては、 HIS 公開買付けに係る買付け等の期間が令和元年( 2019 年)8月 23 日までであることを踏まえ、 マーケット・チェックの結果、 HIS 公開買付けに応募した当社の株主の皆様にも HIS 公開買付けよりもよい条件で当社株式を対象とした買収提案における公開買付けに応じる機会が得られるよう、 HIS 公開買付け と新たな買収提案とを比較・検討し、 HIS 公開買付け への応募を撤回する期間を確保するため、 マーケット・チェックの候補者に対して、令和元年( 2019年)8月 14 日を法的拘束力のある提案を提示する期限として伝達して おりました 。
買収提案者 より 、令和元年( 2019 年)8月8日付にて 守秘義務誓約書の提出を受けて おり、当該守秘義務誓約書において、当社の機密情報を使用して検討を行った結果、当社の事前の了解を得ずに当社株式を直接又は間接的に取得することが、(i)令和元年(2019年)11月7日が経過した日、又は(ii)第三者による当社株式に対する公開買付けが完了した日のいずれか早い日までは、機密情報の目的外使用として禁止されていることが明記されています。買収提案者は、当該期限 後 の令和元年( 2019 年) 8 月 16 日に、公開買付価格等の具体的な条件がない 法的拘束力の ない意向表明書 を提示 するのみでした 。
その後、当社は、買収提案者より、 令和元年(2019年)9月17日付で、当社取締役会において 買収提案者が持分を有する SPC (以下「 本買収 SPC 」といいます。) による当社株式に対する公開買付け(以下「本 提案 公開買付け」といいます。)の実施 等 に同意すること、並びに 本買収 SPC と当社の間で 当社を 本買収 SPC の完全子会社とすることを目的とする一連の取引(以下「本 提案 取引」と い います。)が完了するまでの間の当社の運営、本 提案 公開買付け後における当社による本 提案 取引への協力及び本 提案 取引後の当社の従業員の処遇等に関する覚書 (以下「 買収提案者 覚書」といいます。) が締結されること等を条件として、 本 提案 公開買付けにおける当社株式1株当たりの 買付 け等の 価格を5,000 円とし、当社の発行する全ての株式(当社の保有する自己株式を除きます。)を取得することを目的とする 本 提案 公開買付けを実施すること等を内容とする法的拘束力のある 9月 17 日 提案書 の提出 を受け ました 9月 17 日 提案書において、第三者からの借入れによる資金調達を条件としておらず、また、買収提案者の資金は完全にその裁量に委ねられており、第三者の承認は必要ないことが記載され、当社に対する追加の デューディリジェンスの実施が本提案公開買付けの実施の条件と記載されておりません。) 。

なお、9月 17 日 提案書において提案を受けた 買収提案者 覚書の主要な内容は、以下のとおりです。

当社は、本提案公開買付けが開始され 、本提案公開買付けが成立した場合、本提案公開買付けを完了する ことに同意し、本提案公開買付けを開始する旨が公表された場合には、Fortress 公開買付けに対する賛同意見を撤回すること。 買収提案者は、本買収 SPC をして本提案公開買付けを実施させ、 当社は、 それを成立させるよう合理的な範囲で最大限努力すること。


本提案公開買付けが完了した場合であって、本買収 SPC が本提案公開買付けによって当社株式の全部を取得できなかった場合には、本提案公開買付けの完了後速やかに、当社を本買収 SPCの完全子会社とするため に必要な 措置 (かかる完全子会社とすることを、以下「本完全子会社化」という。) を実施すること。


当社は、本覚書締結日から本完全子会社化の完了までの間、善良なる管理者の注意をもって、本覚書締結日以前に行われていたのと実質的に同一かつ通常の業務の範囲内において その事業を遂行し、かつ当社の子会社をしてその事業を遂行させ、当社及び当社の子会社の財政状態、経営成績、キャッシュフロー、事業、資産、負債若しくは将来の収益計画又はそれらの見通しに重大な悪影響を及ぼす行為を行わず、又は行うことを決議若しくは同意させてはならず、当社の子会社をしてかかる行為を行わせず、又は行うことを決議若しくは同意させてはならないこと(但し、当該行為を行わないことにより本完全子会社化が完了しない場合又は当社の企業価値を毀損するおそれがある場合はこの限りではない。)。
なお、当社のポートフォリオを構 成する不動産の取得、開発又は処分及び当該不動産の取得、開発又は処分に関する契約又は合意については、 本買収 SPC 及び当社の経営陣の間で誠実に協議の上、合意した内容に従って行われるものとすること。


本提案公開買付けの成立後、 当社の取締役の指名権はすべて買収提案者が有すること。


買収提案者は、当社の既存の従業員を高く評価しており、本買収 SPC による当社の完全子会社化の完了後も、 当社の従業員の労働条件を維持し、当社の将来の良好な業績から生ずる利益を享受する機会を当該従業員に付与する予定であること。


本買収 SPC は、適用のある法令等に従い、公開買付けにおける買付条件の変更(買付予定数の下限の引下げを含む。)を行うことができること。


当社は、9月17 日 提案書の提出を受け、本提案公開買付けの実施が株主共同の利益及び当社の企業価値の更なる向上に資するものかの検討を慎重に行いましたが、9月 17 日 提案書には、当社の企業価値の源泉である重要なステークホルダーである当社の従業員の雇用が確保された上で、従業員にとって働きがいのある企業であり続けることを確保できる「仕組み」がその内容に含まれていなかったため、当社は、かかる仕組みを実現するべく、買収提案者に対して、当社、株式会社ユニゾ従業員持株管理会社(当社の役員は含まれておらず、当社の従業員のみを株主とし、本提案取引の実行後に本買収 SPC の持分を取得し、保有することを目的として、当社の従業員によって設立された法人となります。 )及び買収提案者を当事者とする以 下の内容の新たな合意書 (以下「当社合意書」といいます。) の締結を 令和元年( 2019 年) 9 月 17 日に 提案いたしました。

① 本提案公開買付けの実施 及び完全子会社化
買収提案者は、本買収SPC をして、本提案公開買付けを実施させるものとし( 本買収 SPCは、当社及び ユニゾ従業員持株管理会社の 事前の 書面による 同意を得ない限り 、当社合意書記載の公開買付けにおける買付条件 (買付予定数の下限の引下げを含む。) を変更せず、かつ、できないものとする。) 、買収提案者は、本提案公開買付けを成立させるよう合理的な範囲で最大限努力するものとすること。 本提案公開買付けが成立した場合であって、本買収 SPC が本提案公開買付けによって当社株式の全部を取得できなかった場合には、 買収提案者及び当社は、本提案公開買付けの完了後速やかに、当社を本買収SPC の完全子会社とするために必要な措置を行い、かつ、買収提案者は、本買収 SPC をしてこれを行わせるものとすること。

② 当社の遵守事項
当社は、合意書締結日から本完全子会社化の完了までの間、善良なる管理者の注意をもって、合意書締結日以 前に行われていたのと実質的に同一かつ通常の業務の範囲内においてその事業を遂行し、かつ当社の子会社をしてその事業を遂行させ、当社及び当社の子会社の財政状態、経営成績、キャッシュフロー、事業、資産、負債若しくは将来の収益計画又はそれらの見通しに重大な悪影響を及ぼす行為を行わず、かつ、当社の子会社をしてかかる行為を行わせないものとすること。但し、当該行為を行わないことにより本完全子会社化が完了しない場合又は当社の企業価値を毀損するおそれがある場合はこの限りではない。

③ 当社の経営の尊重
当社は、本提案公開買付けの成立後及び本完全子会社化の完了後も、自らの意思及び株式会社ユニゾ従業員持株管理会社との協議により当社の経営を行うことができ、買収提案者は、 当社及び 株式会社ユニゾ従業員持株管理会社の事前の同意なく当社の中期経営計画を変更することができず、当社は、株式会社ユニゾ従業員持株管理会社の事前の同意を得たうえで、当社の裁量により、物件の新規取得及び売却をすることができること。

④ 取締役の指名権
本完全子会社化の完了後の当社の取締役に関しては、買収提案者が、株式会社ユニゾ従業員持株管理会社の事前の同意を得たうえで、全ての取締 役を指名できること。但し、上記③は、本④に優先して適用されるものとし、買収提案者は、完全子会社化完了前の当社の意見と株式会社ユニゾ従業員持株管理会社の意見を尊重し、かつ、自らが指名した取締役に、上記③の内容を遵守させること。

⑤ 従業員の処遇
(a) 当社の従業員について、現在の水準と同等以上の労働条件で雇用を維持し、また、当社の従業員(但し、当社の現在の取締役又は執行役員の地位を有している者は除く。)に対して、株式会社ユニゾ従業員持株管理会社の株式を取得する機会を与えること。
(b) 買収提案者は、本完全子会社化の完了後速やかに、株式会社ユニゾ従業員持株管理会社に対して本買収 SPC の持分を取得させること。

⑥ 禁止行為
買収提案者は、当社及び株式会社ユニゾ従業員持株管理会社の事前の同意なく、当社及びその子会社の組織再編、 解散その他これらに準ずる行為(解散に準じるような事業の解体行為を含む。) を行わないものとすること。

⑦ 配当及びローン性資金の消滅
当社は、本完全子会社化の完了後、本買収 SPC に対して、 IRR Internal Rate ofReturn :内部収益率 年率 20 %をベースとした配当を実施するものとし、具体的な時期及び方法は 株式会社ユニゾ従業員持株管理会社が決定すること。

⑧ 買収提案者による Exit
(a) 買収提案者が Exit をするときには、 以下の方法のうち、株式会社ユニゾ従業員持株管理会社が選択する方法により、これを実施することを確約すること。
(i) 本買収 SPC による、買収提案者 が支配する SPC の所有する本買収 SPC の持分の払戻し(当該払戻しと同時に、匿名組合員(以下「本匿名組合員」という。)による本買収 SPC に対する匿名組合出資について、本買収 SPC による払戻し、利益分配そ の他の方法により消滅させる)
(ii) 買収提案者 が支配する SPC による本買収 SPC の持分及び本匿名組合員による本買収SPC に対する匿名組合出 資 持分の第三者への譲渡
(iii) 本買収 SPC による当社株式の第三者への譲渡
(iv) 当社株式の取引所金融商品市場へ の再上場
(b) 買収提案者は、本匿名組合員を実質的に支配しており、上記( a )に従った Exit を実行させる権限を有することを確約し、合意書の有効期間中は当該支配及び権限を維持すること。


買収提案者は、当社合意書の受領を受け、令和元年(2019年)9月20日に、当社に対し、当社合意書の修正案(以下「買収提案者合意書修正案」といいます。)を提案しました。当社合意書の内容と乖離している点は、以下のとおりです。

① 当社の経営の尊重
本完全子会社化の完了後3か月以内に、本買収SPC 、当社及び株式会社ユニゾ従業員持株管理会社が、 i) 当 社の重要事項(資産の譲渡及び譲受けを含む。)については本買収SPC の事前承諾を要すること、 ii) 当社のネット・キャッシュ・フローの額が事業計画における 想定 額を 10 %以上下回った場合、株式会社ユニゾ従業員持株管理会社 に 管理契約の重要な違反があった場合、当社の取締役及び執行役員が直接又は間接に株式会社ユニゾ従業員持株管理会社の株式等を保有した場合、又は本完全子会社化の完了から3年が経過した場合には、管理契約を解除することができること、 iii) 管理契約が解除された場合には、 本買収 SPC 及び株式会社ユニゾ従業員持株管理会社間の 株主間契約 (以下「本株主間契約」という。) における規定されるコール・ ライト は効力を失い、本買収 SPC が当社株式をその時点の公正な時価で買い取ることができることなどが規定された管理契約を締結するよう誠実に 協議すること。

② 従業員の処遇
本完全子会社化の完了後も、当社の従業員の労働条件を維持することを予定していること。また、本買収 SPC は、株式会社ユニゾ従業員持株管理会社が、本完全子会社化の完了後 12 か月以内に、 本 株主間契約が締結されることを前提に、当社の発行済株式総数の1%を上限として、本提案公開買付けにおける当社株式1株当たりの買付け等の価格(変更された場合には、変更後の価格)で、当社株式を取得する権利を与えること。

③ 禁止行為
上記⑥として当社が提案した規定が存在しないこと。

④ 配当及びローン性資金の返済
本完全子会社化が完了した後直ちに、当社は、本買収 SPC に対して、ローン性資金の元本金額に、ローン性資金が本買収 SPC に提供された日から当該配当が本買収 SPC に支払われる日までの期間において、ローン性資金に対して年率 20 %の IRR (税引き後ベースに相当する金額を加算した額の配当を行うこと。

⑤ 買収提案者による Exit
本株主間契約及び管理契約を本完全子会社化の完了後3か月以内に締結するとともに、本株主間契約において、株式会社ユニゾ従業員持株管理会社 は、本完全子会社化の完了後 15 か月が経過する日までの間に限り、 エクイティ資金に係る金額の2倍に等しくなるような額以上の金額(税引き後ベース)を譲渡対価及び剰余金の配当として支払うことを条件に、本買収 SPC が保有する当社株式を譲り受けることができること。

⑥ 公開買付けにおける買付条件の変更(買付予定数の下限の引下げを含む。)
本買収SPC は、適用のある法令等に従い、公開買付けにおける買付条件の変更(買付予定数の下限の引下げを含む。)を行うことができること。


当社は、買収提案者合意書修正案を受領しましたが、当社の企業価値の源泉である重要なステークホルダーである当社の従業員の雇用が確保された上で、従業員にとって働きがいのある企業であり続けることを確保できる「仕組み」が明記されたものではなかったことから、当社は、買収提案者に対して、令和元年(2019年)9月20日、再度、当社合意書を修正した合意書(以下「当社合意書修正案」といいます。)を提示し、再考を求めました。買収提案者合意書修正案の内容と乖離している点は、以下のとおりです。

① 当社の経営の尊重
当社は、本提案公開買付けの成立後及び本完全子会社化の完了後15か月間は、自らの意思及び株式会社ユニゾ従業員持株管理会社との協議により当社の経営を行うことができ、買収提案者は、本提案公開買付けの成立後及び本完全子会社化の完了後15か月間は、当社及び株式会社ユニゾ従業員持株管理会社の事前の同意なく当社の中期経営計画を変更することができず、当社は、本提案公開買付けの成立後及び本完全子会社化の完了後15か月間は、株式会社ユニゾ従業員持株管理会社の事前の同意を得たうえで、当社の裁量により、物件の新規取得及び売却をすることができること。

② 従業員の処遇
(a) 当社の従業員について、現在の水準と同等以上の労働条件で雇用を維持し、また、当社の従業員(但し、当社の現在の取締役又は執行役員の地位を有している者は除く。)に対して、株式会社ユニゾ従業員持株管理会社の株式を取得する機会を与えること。
(b) 買収提案者は、本完全子会社化の完了後速やかに、株式会社ユニゾ従業員持株管理会社に対して本買収 SPC の持分を取得させること。

③ 禁止行為
買収提案者は、当社及び株式会社ユニゾ従業員持株管理会社の事前の同意なく、当社及びその子会社の組織再編、解散その他これらに準ずる行為(解散に準じるような事業の解体行為を含む。)を行わないものとすること。

④ 買収提案者によるExit
(a) 買収提案者は、当社は、本完全子会社化の完了後、本買収SPCに対して、エクイティ性資金に係る金額に関し、IRR年率20%(単利5年分)に相当する金額の配当を行うものとすること。かかる配当を行う期間は最長で5年間とし、具体的な期間については株式会社ユニゾ従業員持株管理会社が決定するものとすること。
(b) 買収提案者は、Exitするときは、以下の各号に定める方法のうち、本完全子会社化が完了した後15ヶ月以内に株式会社ユニゾ従業員持株管理会社が選択する時期及び方法により、これを実施することを確約すること。
(i) 本買収SPCによる、買収提案者が支配する SPC の所有する本買収SPCの持分の払戻し(当該払戻しと同時に、匿名組合員による本買収SPCに対する匿名組合出資について、本買収SPCによる払戻し、利益分配その他の方法により消滅させる)
(ii) 買収提案者が支配する SPC による本買収SPCの持分及び本匿名組合員による本買収SPCに対する匿名組合出資持分の第三者への譲渡
(iii) 本買収SPCによる当社株式の第三者への譲渡
(iv) 当社株式の取引所金融商品市場への再上場
(c) 買収提案者は、本匿名組合員を実質的に支配しており、上記(b)に従ったExitを実行させる権限を有することを確約し、当社合意書修正案の有効期間中は当該支配及び権限を維持すること。

⑤ 公開買付けにおける買付条件の変更(買付予定数の下限の引下げを含む。)
本買収SPCは、当社及びユニゾ従業員持株管理会社の事前の書面による同意を得ない限り、当社合意書修正案記載の公開買付けにおける買付条件(買付予定数の下限の引下げを含む。)を変更せず、かつ、できないものとすること。


しかしながら、買収提案者は、令和元年(2019年)9月25日付で本買収提案に関し、買収提案者合意書修正案の内容と実質的に同一の以下を含む条件を合意することで、本買収提案の条件の変更についてさらに協議する用意がある旨の記載のある9月25日提案書を当社に提出しました。

① コール・ ライト
当社の完全子会社化後、株式会社ユニゾ従業員持株管理会社に対して、税引き後ベースで、(i 買収提案者が(半永久的な投資として)エクイティ出資する、以下 ( に記載される 13億ドルを超える部分(取引費用の支払いに使用される金額を含みます。)について、 2.0 倍以上の MOIC (想定投資倍率)に相当する額を受領できること、及び ( 買収提案者が(ブリッジ資金として)エクイティ出資する13 億ドルについて、年率 20 以上の IRR に相当する額を受領できること、並びにかかるオプションが 本提案 公開買付けの終了後 15 か月以内に行使されることを条件として、コール・ ライト を付与すること。

② クロージング後の運営における裁量
買収提案者は、当社に対し、相互で合意する取締役会の事前承認を必要とする限定的な事項及び/又は相互に合意する事業計画及び予算の範囲内において、当社に対して日常業務に関する広範な裁量権を付与する用意があること。重要な点として、買収提案者は、当社に対し、日本の不動産については鑑定評価額を上回る金額で売却されること、及び米国の不動産については簿価の以上で売却されることを条件として、買収提案者の承諾なく、当社が不動産の売却を行うことを認める用意があること(但し、一定の重要な不動産については、限定的に例外を設けるとのことです。)。なお、買収提案者は、当社があらかじめ想定された期間内に十分な実績をあげられない場合には、当社の運営上の裁量権を限定する権利を有するものとすること。

③ 完全子会社化完了までの運営
買収提案者は、当社の完全子会社化が完了するまでの期間について、当社が通常の業務のとおり運営され、かつ、現預金及び負債の水準が維持されることが確保されるために十分な手当てをすることが必要であること。もっとも、買収提案者は、前述の不動産の売却や当社が現在負っている契約上の義務の履行(当社が現在負っている債務にかかる支払いを適時に行うことを含みます。)を行うことに合意すること。なお、元本部分については、満期前に市場条件でリファイナンスされることを想定しているとのことです。

④ 取締役の指名権
買収提案者は取締役会における過半数の取締役の指名権を必要とするが、株式会社ユニゾ従業員持株管理会社に対して、少数の取締役の指名権を付与する意向があること。

⑤ 本提案公開買付けの条件の変更可能性
買収提案者は、適用法令に従って本提案公開買付けの条件を柔軟に変更し、改善することができる柔軟性を持つことを必要とすること。


9月25日提案書は、買収提案者合意書修正案の内容と同等のものであり、当社が極めて重要であると考えている当社の従業員の雇用が確保された上で、従業員にとって働きがいのある企業であり続けることを確保できる「仕組み」がその内容に含まれたものではありませんでした。


2.当社が本買収提案に応諾しないと判断するに至った意思決定の過程及び理由

当社としては、当社が令和元年(2019年)9月27日に公表した 「当社への買収提案に対する対応の基本方針について 」に記載のとおり、 株主共同の利益及び 当社の企業価値を当社における「広義の企業価値」と位置付けており、株主共同の利益の確保については、買収提案における当社株式の取得の対価を最も重要な要素であるとし、当社の企業価値については、その源泉であり、かつ、重要なステークホルダーである当社の従業員の雇用が確保された上で、従業員にとって働きがいのある企業であり続けることが極めて重要であるとして、買収提案に対する対応を慎重に検討することを基本方針としております。
特に、当社は、本買収提案が当社の企業価値の維持・向上に資するものであると判断するためには、当社の従業員の雇用が確保された上で、従業員にとって働きがいのある企業であり続けることを確保できる「仕組み」が採用されている必要があると考えております。
そして、当社は 、 上記の 当社 合意書の提案後も 、当社の企業価値の源泉である重要なステー ク ホルダーである当社の従業員の雇用が確保された上で、従業員にとって働きがいのある企業であり続けることを確保できる「仕組み」を実現するべく、 買収提案者との間で継続的に協議・交渉し 、 上記「1. 買収提案者による本買収提案の経緯・概要」に記載のとおり、当社の提案は買収提案者に受け入れ られ ず、 買収提案者からは、令和元年( 2019 年)9月 20 日に、かかる「仕組み」が明記されていない 買収提案者 合意書修正案の提示を受けたにとどまり 、再度当社合意書 修正案 を提案したにもかかわらず、当社からの協議・交渉の要請に対しても 当社が希望するような協議・交渉の機会が得られなかったうえ、 当社の考えとは相反 し、実質的に 令和元年( 2019 年)9月 20 日に提示を受けた買収提案者合意書修正案 における買収提案者の提案 と相違なく、依然として、当社の企業価値の源泉である重要なステー ク ホルダーである当社の従業員の雇用が確保された上で、従業員にとって働きがいのある企業であり続けることを確保できる「仕組み」が含まれていない 内容の 9月 25 日提案書の提出を受け たため、当社は、 本 基本 方針を踏まえて検討し た結果、本提案書による 本買収提案 は、以下の とおり、株主共同の利益の確保には資するものの、 当社の企業価値の向上に資するもの ではない ため、広義の企業価値に資するものではない と 判断しました。

①本買収提案における 当社株式1株当たりの買付け等の価格である 5,000 円は、 当社に加えて買収提案者からも独立した株式価値算定機関である株式会社 KPMG FAS 、 ZECOO パートナーズ株式会社及びベネディ・コンサルティング株式会社 から取得した当社の株式価値に関する株式価値算定書(以下「本株式価値算定書」といいます。)におけるディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(以下「 DCF 法」といいます。)に基づく株式価値のレンジを上回る価格であ り、株主共同の利益の確保に資する金額であ ると考えております。 なお、本株式価値算定書の概要については、当社が令和元年( 2019 年)8月 16 日に公表した「サッポロ合同会社による当
社株券に対する公開買付けに関する意見表明(賛同)のお知らせ」をご参照ください。

②本 基本 方針のとおり、 当社は、本提案取引を検討するにあたり、 広義の 企業価値 に は、株主共同の 利益のみならず、 当社の狭義の企業価値として、 当社を取り巻くステークホルダーの利益も含まれ、特に 当社の 企業価値の源泉である 重要なステークホルダーである当社の従業員の保護が図られているか否かという点を重 要 視して おり、単なる雇用機会の確保にとどまらず、 当社が 従業員にとって 働きがいのある職場を継続的に提供するとともに、当社において継続的に雇用されることが予定される従業員 が、その成長や年功に応じて適切な処遇改善を実現できるような企業体力を継続的に維持する こと が重要であると考えており、 当社の従業員のかかる雇用条件の確保のためには、本提案取引の実行後に、当社の事業及び資産の売却等による実質上の解体を防止する必要があり、 これらを実現することが担保できる 「仕組み」 が本覚書において合意され、当社が本買収 SPC の完全子会社となった 後においても、当社の従業員を保護する 「仕組み」 が有効に 機能することが不可欠であると考えて おります。
しかしながら、 本提案書においては、本 提案 取引の実行後も、当社 の 従業員の労働条件を維持し、当社の将来の良好な業績から生ずる利益を享受する機会を当社の 従業員に付与することが予定される旨提案されていたものの、当社の 企業価値の源泉である 重要なステークホルダーである 当社 の 従業員について、現在の水準と同等以上の労働条件での雇用の維持が 確定的に約束されて おらず、 あくまでも「予定」にすぎず、 また、当社 の 従業員に対するインセンティブの 付与についても、具体的なインセンティブの内容について十分な提案がなされ て おらず、当社が満足するような、当社の従業員を保護するための 「仕組み」 が採られて おりません 。
また、 当社は、買収提案者に対し、 上記 合意書 ⑤ (禁止行為 に規定される、実質的な解体を禁止する旨の規定を提案したものの、買収提案者に受け入れられず、また、 買収提案者との協議・交渉において、 買収提案者より、本 買収 SPC の E xit 方法及び時期の決定は別途締結される株主間契約で規定することを提案されたものの、当該 Exit 方法及び時期が予め合意されていない限り、 事後的に 合意できない 懸念が 否定できず 、買収提案者との協議・交渉の結果として、当社の従業員を保護するための 「仕組み」 を合意でき なかったため 、本 買収提案は当社の従業員の保護が十分ではないと判断しております 。


そこで、当社は、令和元年(2019 年)9月 2 7 日開催の当社取締役会 に おい て、 当社取締役全員一致により、 本提案書による 本 買収提案に ついて、当社としては、応諾 しない ことを 決議いたしました。
当該取締役会には、当社の監査役全員(5名)が出席し、いずれも、取締役会が本提案書による本買収提案について、当社としては、応諾 しない ことについて異議がない旨の意見を述べております。

また、当社は、HIS 公開買付けに係る当社の意見を表明するにあたり、令和元年( 2019 年)7月 16日、 独立性を有する当社社外取締役のみによって構成される特別委員会(以下「本特別委員会」といいます。) を設置しておりますが、本買収 SPC が本提案公開買付けを含む本提案取引を通じて当社を本買収 SPC の完全子会社とすることを意図していることを踏まえ、本提案公開買付けを含む本提案取引との関係でも、当社の取締役会の意思決定過程における恣意性のおそれを排除し、その公正性及び透明性を確保することを目的として 、令和元年( 2019 年)9月 26 日 、当社及び 買収提案者 から独立性を有する当社の社外取締役5名のみで構成される本特別委員会 に対して、 ( 本提案取引の目的の正当性、 ( 本提案取引に係る手続の公正性、 ( 本提案取引により当社の株主に交付される対価の妥当性、 ( 上記 ( 乃至 ( その他の事項を前提に、本提案取引が当社の少数株主にとって不利益であるか否か及び ( 上記 ( 乃至 ( も踏まえ、 買収提案者 による本提案取引の是非(総称して、以下「本諮問事項」といいます。) について諮問 いたしました (なお、本提案書の宛先は当社取締役会及び本特別委員会とされておりますが、日本法及び本特別委員会に係る設置根拠上、本提案書による本買収提案に対して本特別委員会が応答する必要はなく、当社が応答すれば十分であると判断しております。) 。
本特別委員会は、 令和元年( 2019 年)9月 26 日及び同月 27 日 に開催され、 本諮問事項について、慎重に 検討 及び協議を行ったとのことです。具体的には、本特別委員会は、当社から開示又は提供を受けた資料を含む必要な資料等について検討を行ったほか、当社取締役に対する質疑応答を行ったうえで、本提案取引の内容、背景、経緯、目的その他本諮問事項の検討のために必要な事項についての確認、検討を行ったとのことです。
また、本特別委員会は、上記検討及び協議に際して、当社のリーガル・アドバイザーとは別に、HIS 及び当社からの独立性が認められる矢吹公敏弁護士( 矢吹法律事務所パートナー弁護士)を本特別委員会のリーガル・アドバイザーとして独自に起用し、また、矢吹公敏弁護士は 買収提案者 からも独立性を有していることから、買収提案者 から本 提案 取引の提案があった後も矢吹公敏弁護士の起用を継続し、矢吹公敏弁護士から、本諮問事項に対する答申の方法・過程等に関して法的な観点
から助言を受けたとのことです。
このような経緯の下で、本特別委員会は、本諮問事項について慎重に協議及び検討をした結果、当社に対して 、令和元年( 2019 年) 9 月 27 日 、大要、以下の内容 の答申書(以下「本答申書」といいます。)を 提出 し 、 当社取締役会は、 本答申書の内容を踏まえ、当社上記決議を実施しております 。
(a) 本提案取引の目的の正当性
当社は本基本方針を、令和元年2019 年) 9 月 27 日開催の取締役会において決議 する予定である 。特に、 当社が、本 買収提案が当社の企業価値の維持・向上に資するものであると判断するためには、当社の従業員の雇用が確保された上で、従業員にとって働きがいのある企業であり続けることを確保できる「仕組み」が採用されている必要がある。
当社は、9月17 日提案書の提出を受け、本提案公開買付けの実施が株主共同の利益及び当社の企業価値の更なる向上に資するものかの検討を慎重に行ったが、9月 17 日提案書には、当社の企業価値の源泉である重要なステー ク ホルダーである当社の従業員の雇用が確保された上で、従業員にとって働きがいのある企業であり続けることを確保できる「仕組み」がその内容に含まれていなかったため、当社はかかる仕組みを実現するべく、本買収提案者に対して、当社、株式会社ユニゾ従業員持株管理会社(当社の役員は含まれておらず、当社の従業員のみを株主とし、本提案取引の実 行後に本買収 SPC の持分を取得し、保有することを目的として、当社の従業員によって設立された法人)及び本提案者を当事者とする新たな合意書の締結を提案した。
当社は、上記の合意書の提案後も、当社の企業価値の源泉である重要なステーク ホルダーである当社の従業員の雇用が確保された上で、従業員にとって働きがいのある企業であり続けることを確保できる「仕組み」を実現するべく、買収提案者との間で継続的に協議・交渉したものの、当社の提案は本提案者に受け入れられず、買収提案者からは、令和元年2019年) 9月 20 日に、かかる「仕 組み」が明記されていない合意書の修正案の提示を受けたにとどまり、また、当社からの協議・交渉の要請に対しても当社が希望するような協議・交渉の機会が得られなかったうえ、当社の考えとは相反し、実質的に9月 17 日提案書における買収提案者の提案と相違なく、依然として、当社の企業価値の源泉である重要なステー ク ホルダーである当社の従業員の雇用が確保された上で、従業員にとって働きがいのある企業であり続けることを確保できる「仕組み」が含まれて おらず、かつ、本提案公開買付けの買付予定数の3分の2以下に引き下げないことについて確 約されないという 内容の9月 25 日提案書の提出を受けたため、本基本方針を踏まえれば、本提案書による本買収提案は、以下のとおり、株主共同の利益の確保には資する ことにならない懸念が払拭できず 、当社の企業価値の向上に資するものではないため、広義の企業価値の資するものではない と判断した 。


本買収提案における当社株式1株当たりの買付け等の価格である 5,000 円は、継続企業としての株式価値を評価する算定手法である DCF 法による算定による株式価値のレンジの上限を上回る価格であり、株主共同の利益の確保に資する金額であ るものの、9月 25 日提案書においても、 買収提案者が本提案公開買付けに係る買付予定数の下限について3分の2以下に引き下げないことについて確約されておらず、本提案公開買付け及び本提案取引が当社の全ての株主に対して売却の機会が付与されない取引となる可能性が否定できず、株主共同の利益の確保に資さない懸念があ る と考える 。


本基本方針のとおり、 当社は、本提案取引を検討するにあたり、 広義の企業価値には、株主共同の利益のみならず、当社の狭義の企業価値として、当社を取り巻くステークホルダーの利益も含まれ、特に 当社の 企業価値 の源泉である 重要なステークホルダーである当社の従業員の保護が図られているか否かという点を重視しているところ、本提案書においては、本提案取引の実行後も、当社 の 従業員の労働条件を維持し、当社の将来の良好な業績から生ずる利益を享受する機会を当社 の 従業員に付与することが予定される旨を提案されていたものの、当社の 企業価値の源泉である 重要なステークホルダーである当社 の 従業員について、現在の水準と同等以上の労働条件での雇用の維持が確定的に約束されておらず、また、当社の 従業員に対するインセンティブの付与についても、あくまで も「予定」にすぎず、具体的なインセンティブの内容について十分な提案がなされて おらず、当社が満足するような当社の従業員を保護するための「仕組み」がとられていない。また、 当社は、買収提案者に対し、上記合意書において実質的な解体を禁止する旨の規定を提案したものの、買収提案者に受け入れられず、また、買収提案者との協議・交渉において、買収提案者より、本買収 SPC の Exit方法及び時期の決定は別途締結される株主間契約で規定することを提案されたものの、当該Exit 方法及び時期が予め合意されていない限り、事後的に合意できない懸念が否定できず、買収提案者との協議・交渉の結果として、当社の従業員を保護するための「仕組み」を合意できなかったため、本 買収 提案は当社従業員の保護が十分ではない と判断している。
当社においては、本提案取引が当社の企業価値の向上に資するか否かについて、一定の資料を収集しており、また、独立した第三者である有識者及び各専門家から助言又は意見を得て、また独自に分析・検証を実施してきたものと認められる。そして、これらの判断過程において株主共同の利益に反する手 続が介在している等、当社における検討結果に対して疑義を生じさせる事実は認められない。
また、上記のとおり、本提案取引は、当社の企業価値の維持・向上に資するものではないおそれ も否定できない 。
以上より、本提案取引の目的は正当性を有するものではないおそれがある

(b) 本提案取引に係る手続の公正性

(i)当社は、 HIS 公開買付けにおける買付け等の価格の検討を行うにあたり選任した HIS 、当社及び買収提案者から独立した株式価値算定機関である株式会社 KPMG FAS 、 ZECOO パートナーズ株式会社及びベネディ・コ ンサルティング株式会社から取得した各株式価値算定書を参照していること、 ( 本特別委員会の答申も踏まえて意思決定を行う予定であること、
(iii)HIS 、当社及び買収提案者から独立した外部のリーガル・アドバイザーである TMI 総合法律事務所及び西村あさひ法律事務所からの日本国内の法的側面に関する法的助言、デービス・ポーク・アンド・ウォードウェル外国法事務弁護士事務所からの米国法の法的側面に関する法的助言を得ていること、 ( 令和元年( 2019 年)8月 19 日から、 Fortress は、Fortress 公開買付け を開始したが、 Fortress 公開買付けの開始後における当社の株主によるFortress 公開買付けへの応募状況、今後の応募の見通し及び Fortress との取引を円滑に実現する必要性等を踏まえて、当社は、 Fortress と協議及び交渉を行っていたところ、買収提案者より本買収提案がなされ、当社は、 株主共同の利益及び 当社の企業価値の維持向上に資するか否かについて、本提案の内容を 慎重に 検討していることから、本提案取引に係る手続は公正性を有するものと考える。
(c) 本提案取引により当社の株主に交付される対価の妥当性
(i)本特別委員会が独自に起用した PwC による当社株式価値の算定結果のレビュー報告として、 DCF 法を用いた株式価値算定結果に関して、当社株式1株当たり 3,444 円から 4,335 円との報告を受けていること、 ( 本提案取引における当社株式1株当たりの買付け等の価格である 5 000 円は、当社が株式価値算定機関それぞれから取得した株式価値算定書における D CF 法に基づく株式価値のレンジを上回る価格であること、直近(令和元年 2019 年) 9月 26 日)の市場株価終値に対して、 11.86 %(小数点以下第3位を四捨五入。以下同じ。)のプレミアムを加えた金額であること、かかる価格は、同様に独立当事者である HIS 公開買付けにおける
買付け等の価格を 61.29 %上回る価格であることからすれば、株主 共同の利益の確保 の観点からは妥当な価格と考えられる。
(d) 上記 ( 乃至 ( その他の事項を前提に、本提案取引が当社の少数株主にとって不利益であるか否か本提案取引に係る手続は公正であり、本提案取引により当社の株主に交付される価格は株主共同の利益の確保の観点からは妥当な価格であると認められる ものの、本提案取引は 当社の企業価値の維持向上に資するものではないおそれがあり、本提案取引の目的は正当性を有するものではないおそれがあると認められる ことからすれば、 本提案取引は当社の少数株主にとって不利益で はない とは言い切れない 。
(e) 上記 ( 乃至 ( も踏まえ、買収提案者による本提案取引の是非本提案取引に係る手続は公正であり、本提案取引により当社の株主に交付される価格は株主 共同の利益 の確保 の観点からは妥当な価格であると認められるものの、本提案取引は当社の企業価値の維持向上に資するものではないおそれがあり、本提案取引の目的は正当 性を有するものではない おそれがある と認められること 、そのため、本提案取引が当社の少数株主にとって不利益ではないとは言い切れないこと からすれば、本提案取引は当社の企業価値向上に資するものではないおそれがあると考えられる。

以上